Nature ハイライト
発生生物学:培養皿で卵母細胞を作るための遺伝子キット
Nature 589, 7841
卵母細胞の始原生殖細胞からの分化には、卵母細胞の成長と減数分裂という2つの重要な過程が伴っている。林克彦(九州大学)たちは今回、過剰発現させることでマウスの多能性幹細胞から卵母細胞様細胞を成長させるのに十分な、8つの転写因子を特定している。この卵母細胞様細胞は減数分裂を経ていないが、受精は可能である。しかし、発生は胚の初期の細胞分裂以降は進行しない。総合的にこの研究は、卵母細胞の成長についての理解における重要な前進であり、生殖医療に重要な意味を持つ。
2021年1月14日号の Nature ハイライト
天文学:NGC 253内にあるフレアを生じるマグネター
物性物理学:絶縁体中を移動する準粒子
気候科学:更新世の氷期の海洋循環を大きく変えた南極由来の氷山の融解
遺伝学:自閉症患者におけるde novo縦列反復配列変異
発生生物学:培養皿で卵母細胞を作るための遺伝子キット
コロナウイルス:SARS-CoV-2の薬剤スクリーニングのためのオルガノイド
コロナウイルス:SARS-CoV-2監視のために最適化された集団検査
医学研究:ヒトの慢性腎臓病の分子的全体像
分子生物学:クロマチン構造中のヒストンH1
分子生物学:ヒストンH1の異常とがん
生化学:光によって起こる一瞬の動きを捉える