Nature ハイライト

生化学:光によって起こる一瞬の動きを捉える

Nature 589, 7841

光をエネルギーに変換する初期の電子伝達反応は非常に速い時間スケールで起こる。そのため、この反応を構造変化として捕捉するのはこれまで困難であった。R Neutzeたちは今回、時間分解連続フェムト秒結晶学の手法を使い、細菌の酸素発生複合体を欠く反応中心でこのような初期の超高速(ピコ秒)の構造変化を捕捉したことを報告している。構造の変化は、反応中心の核心部にあるクロロフィル分子という環境内で開始され、電子伝達鎖に沿って外向きに広がり、その結果としてメナキノン分子への電子伝達が引き起こされる。

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