細胞生物学：栄養外胚葉細胞は、アポトーシス細胞の残屑を分散させ、ファゴサイトーシスで除去する

脊椎動物の初期胚は、胚細胞の集合体（内部細胞塊）が、胚体外細胞である栄養外胚葉の単一層に覆われた構成をしている。発生の際に健康な胚の成長を確実にするためには、アポトーシスによる異常な胚細胞の除去が不可欠である。V Ruprechtたちは今回、栄養外胚葉の上皮細胞が、異常な胚細胞のアポトーシスの際に放出される細胞残屑をファゴサイトーシスで除去することを示している。さらに、栄養外胚葉の細胞が「上皮アーム」を用いてアポトーシス小体を分散させることも分かった。著者たちは、計算モデル化に基づいて、この機構によって単一の栄養外胚葉細胞のファゴサイトーシス能の飽和が回避されると提案している。総合的にこの研究は、初期胚が胚細胞死に対処する仕組みについての新しい手掛かりになる。

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