Nature ハイライト

光物理学:ひずみ制御型赤外デバイス

Nature 596, 7871

赤外スペクトルの短波長領域と中波長領域は、通信、撮像、分光学のさまざまな応用に重要である。この領域で動作するデバイスは、比較的狭い範囲の波長でしか動作しないことが多く、スペクトル窓を最大限広げるには、さまざまな材料やデバイス構造を組み合わせる必要があり、複雑さが増してしまう。今回H Kimたちは、黒リンを用いた発光デバイスと検出デバイスについて報告している。これらのデバイスの動作波長は、スペクトルのまさにこの領域にわたって能動的に調整できる。今回の開発の要は、黒リンの電子バンドギャップの非常に大きなひずみ感度であり、この材料を用いたオプトエレクトロニクスデバイスの動作波長を対象とするスペクトル領域に変えるには、軽く曲げるだけで十分である。

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