Nature ハイライト
材料科学:機械的に調整できる布地
Nature 596, 7871
布地や織物の機械的特性は、その相互に連結した構造によって決まることが多い。今回Y Wangたちは、こうした予想に従わない構造化布地を開発している。この布地は、柔軟で折り曲げることができる状態と剛性の状態の間で、簡単かつ可逆的に調整できる。このアイデアの基本となるのは、中空の多面体粒子を連結させて布地を構築し、鎖かたびらに似た平坦構造を作り出すことである。その本来の状態では、得られる布地は柔軟で、あらゆる複雑な物体を覆うことができる。しかし圧縮されると、連結された粒子同士が、移動できないよう互いに邪魔をして、決まった位置に詰まった状態になり、布地が剛性になる。著者たちは、こうした調整可能な特性の組み合わせには、ロボティクスや医療のさまざまな用途に使用できる可能性があると示唆している。
2021年8月12日号の Nature ハイライト
プラズマ物理学:プラズマ核融合に向けて重要な試験に合格したステラレーター
光物理学:ひずみ制御型赤外デバイス
材料科学:機械的に調整できる布地
化学:1つに勝る2つの触媒
コロナウイルス:懸念される変異株B1.351およびP.1に対するAd26.COV2.Sワクチンの免疫原性
コロナウイルス:BNT162b2ワクチンは懸念される変異株B.1.617とB.1.525に対する中和活性を誘導する
コロナウイルス:SARS-CoV-2デルタ変異株の抗体による中和
代謝:栄養素ロイシンの感知
老化:少ない方が良い
分子生物学:スプライシングの際に行われる間接的な校正