Nature ハイライト
分子生物学:DNAの相同性を見つける方法
Nature 597, 7876
DNAが二本鎖切断を無事に乗り越えようとする時に末端をつなぎ直すのに使える方法は、非相同末端結合修復と呼ばれる誤りの多い過程か、組換えに適した相同な鋳型を探して末端をつなぎ直すという本質的に誤りが起こりにくい過程のどちらかである。だが、DNA末端が細胞内の環境でどのようにして相同な配列を探すのかは謎で、長い間科学者を悩ませてきた。今回J Elfたちは、この過程が比較的速く、効率よく起こる仕組みについて、新たな知見を示している。鎖交換タンパク質であるRecAが、まず一本鎖DNAになった尾部上でフィラメントを形成し、それによって相同配列探索の次元が削減されて、探索過程がより迅速に行えることが明らかになったのである。
2021年9月16日号の Nature ハイライト
物性物理学:モアレ物質における金属–絶縁体転移
材料化学:自己集合するペロブスカイト型ヘテロ構造
気候科学:オーストラリアの火災による大量の二酸化炭素排出
気候科学:プランクトンのブルームに栄養を供給した山火事
考古学:「砂漠のアラビア」物語
遺伝学:ヒトの正常組織における体細胞変異の全体像
遺伝学:正常組織の体細胞変異から発生的な系統を推論する
遺伝学:体細胞変異の解析でヒトの胚発生を推定
遺伝学:正常なヒト組織の体細胞変異マップ
人間行動学:行動ナッジはCOVID-19のワクチン接種を増加させる
分子生物学:DNAの相同性を見つける方法