Nature ハイライト
工学:MRAMデバイスのクロスバーアレイ
Nature 601, 7892
人工ニューロンや人工シナプスを用いてニューラルネットワークをアナログ実装することで、デジタル方式に代わる低電力技術が得られる可能性がある。インメモリーコンピューティングは、不揮発性メモリーデバイスのクロスバーアレイを用いて、アナログ方式で計算タスクを実行する。クロスバーを用いる計算は、物理的な行列乗算に対応する電流の総和を用いている。磁気抵抗ランダムアクセスメモリー(MRAM)は広く利用可能な技術だが、MRAMの抵抗が低く、エネルギー消費が大きくなると思われるという理由から、これまでクロスバーアレイには用いられていなかった。今回S Kimたちは、MRAMデバイスでできた、抵抗の総和を用いて乗算演算を行うアーキテクチャーのクロスバーアレイを開発した。このアーキテクチャーは、画像の分類や顔検出などの人工知能タスクに適している。
2022年1月13日号の Nature ハイライト
天文学:C–O–Neの星雲におけるWC/WO型星の爆発
物性物理学:ボソン系の異常金属相
工学:MRAMデバイスのクロスバーアレイ
エネルギー科学:電池の電解質用のエラストマー
環境科学:大気汚染への曝露の格差の拡大
考古学:卵殻のビーズがつないだアフリカの古代ネットワーク
神経科学:関連情報を選択的に記憶に保存する
植物科学:イネの免疫受容体を介した防御機構
微生物生態学:多数のバイオームにわたる微生物遺伝子マップ
生物地球化学:メタン生成菌における炭化水素分解経路
がん:ピートのパラドックスを検証する
分子生物学:DNA修復におけるHELQの2つの機能
生化学:SLGTによるナトリウムおよび水の輸送機構
生化学:構造から分かったグルコース輸送体阻害剤の作用機構