Nature ハイライト
環境科学:大気汚染への曝露の格差の拡大
Nature 601, 7892
今回A JbailyとF Dominiciたちは、米国における2000〜2016年の異なる所得層、人種層、民族層間の大気汚染曝露の相対的な格差について調べている。彼らは、白人やアメリカ先住民の割合が平均より多い地域では、黒人、アジア系、ヒスパニック系またはラテン系の割合が平均より多い地域よりも、さらされる微小粒子状物質(PM2.5)の平均濃度が一貫して低いことを見いだした。また、低所得者層がさらされているPM2.5の平均濃度が、高所得層より高いことも見いだされた。さらに著者たちは、米国環境保護庁(EPA)と世界保健機構(WHO)が設定した安全基準に対する曝露の格差が、時間とともに増大していることも報告している。
2022年1月13日号の Nature ハイライト
天文学:C–O–Neの星雲におけるWC/WO型星の爆発
物性物理学:ボソン系の異常金属相
工学:MRAMデバイスのクロスバーアレイ
エネルギー科学:電池の電解質用のエラストマー
環境科学:大気汚染への曝露の格差の拡大
考古学:卵殻のビーズがつないだアフリカの古代ネットワーク
神経科学:関連情報を選択的に記憶に保存する
植物科学:イネの免疫受容体を介した防御機構
微生物生態学:多数のバイオームにわたる微生物遺伝子マップ
生物地球化学:メタン生成菌における炭化水素分解経路
がん:ピートのパラドックスを検証する
分子生物学:DNA修復におけるHELQの2つの機能
生化学:SLGTによるナトリウムおよび水の輸送機構
生化学:構造から分かったグルコース輸送体阻害剤の作用機構