Nature ハイライト
Cover Story:特集:周期表を超えて:化学を象徴する表の過去、現在、未来
Nature 565, 7741
世界中の化学実験室や教室でおなじみの光景となっている元素の周期表は、今年誕生して150年を迎える。1869年にドミトリ・メンデレーエフが周期表を初めて発表したとき、知られていた元素はわずか63種類だったが、現在その数は118種類になる。今週号のNatureでは、メンデレーエフ以前の原子に関する考え方の歴史から、周期表の拡張を試みる化学者たちが直面する困難まで、この象徴的な表の過去、現在、未来について検討する。この元素の配列の根底にある真の組織化原理とは何なのか、また、周期表が科学の世界を超えて及ぼす影響についても探る。新たな超重元素を生み出そうとする原動力が将来どのようなものになるにせよ、元素の性質を探求する努力が続けられることについては疑う余地はほぼない。こうした探求はメンデレーエフの功績なくしては語れず、その先には周期表を超えた世界が広がっているのかもしれない。(Introduction)
2019年1月31日号の Nature ハイライト
プラズマ物理学:レーザー核融合実験の統計的手法
大気化学:大気中の二次有機エアロゾルを減らすように働くイソプレン
古人類学:デニソワ洞窟の中で
免疫療法:CD8 T細胞応答を促進する腸内共生細菌
分子生物学:酵母の切り出されたイントロンがTOR増殖シグナル伝達を調節する
分子生物学:出芽酵母のイントロンは飢餓における細胞生存を調節する
材料科学:スピンホール効果の磁気的反転
宿主–微生物相互作用:有益なアレルゲン