Nature ハイライト
量子物理学:連続変数を符号化する決定論的エンタングリングゲート
Nature 566, 7745
確実でロバストな量子情報処理には、雑音などの有害な影響に起因する誤りを訂正する能力が必要である。量子誤り訂正は、2準位系である論理量子ビット(キュービット)のそれぞれを、多数の2準位量子系か単一の高次元系の2つの形のいずれかをとるより次元の高い系にする符号化に依存している。後者の例は調和振動子で与えられ、この場合、量子情報はいわゆる連続変数状態に符号化される。一般に、このような連続変数に符号化した状態を決定論的にエンタングルすることは非常に困難である。今回B Lesterたちは、待望の指数SWAP(eSWAP)ゲートを回路量子電気力学プラットフォームに実現している。この状況では、エンタングル操作は2つの超伝導共振器モード(ボソンモードとも呼ばれる)に作用する。連続変数eSWAPゲートは、量子コンピューテーション用の汎用論理ゲートとして提案されたものであり、今回の実証で特筆すべきは、これがさまざまなボソン符号化方式で機能することである。連続変数符号化は量子コンピューティングに有望な多数のプラットフォーム(捕捉イオンなど)に見られるため、このエンタングル操作は、量子情報処理のツールキットにとって歓迎すべき新ツールである。
2019年2月28日号の Nature ハイライト
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