Nature ハイライト
物性物理学:アモルファス2D材料
Nature 577, 7789
固体内部の原子は、極めて規則正しく配列して結晶を形成することが多いが、規則性を持たないアモルファス(非晶質)材料を形成することもある。バルクのアモルファス材料は、幅広い応用に用いられているが、研究が難しいため、原子スケールの構造はよく分かっていない。今回B Özyilmazたちは、アモルファス材料を二次元という極限にまで薄くし、単層アモルファスカーボンを合成した。原子分解能の画像化法を用いて原子構造を直接決定することによって、単層アモルファスカーボンには長距離秩序が全くなく、よく知られているサッカリアセンの連続ランダムネットワークモデルに合致せず、競合する結晶モデルに似た構造をとることが示された。さらに、この自立単層アモルファスカーボンは驚くほどの安定性と意外な特性を示すため、類のない応用につながる可能性がある。
2020年1月9日号の Nature ハイライト
天文学:反復する高速電波バーストの2例目の位置特定
物性物理学:アモルファス2D材料
ナノスケール材料:プロトンを使ってグラフェン膜の皺を伸ばす
材料科学:ひずませて安定化させる
集団生物学:自律的に維持される捕食者–被食者サイクル
神経科学:探索者の脳
微生物学:宿主の中にバリケードを築いてファージDNAを囲い込む
神経免疫学:社会的行動の調節における全身性炎症の役割
遺伝学:潰瘍性大腸炎における炎症遺伝子の変異
遺伝学:正常組織と炎症が関わる腫瘍組織におけるクローン選択パターン
分子生物学:別の方法によるターゲッティング