Nature ハイライト
物性物理学:モアレ格子における相関トポロジカル相
Nature 579, 7797
二次元物質系モアレ格子では、相関電子相や磁気電子相が現れることがある。相関と磁性をトポロジカル相と組み合わせることによって、異常量子ホール効果などの観測が可能になる。今回F Wangたちは、グラフェン超格子の平坦なモアレバンドにおいて強相関から出現するトポロジカルチャーン絶縁体状態について報告している。彼らはさらに、垂直電場の印加によるトポロジカル不変量(チャーン数)の切り替えも実証している。今回の結果は、二次元物質のモアレエンジニアリングによって、相関相やトポロジカル相を含む凝縮物質においてさまざまな電子相の創成と制御が可能になることを示している。
2020年3月5日号の Nature ハイライト
物性物理学:モアレ格子における相関トポロジカル相
人工知能:超高速マシンビジョン
地球科学:プレート内火山活動の深部の濡れた起源
生態学:島嶼の鳥類で裏付けられた島嶼生物地理学の理論
生体力学:ヒトの歩き方
細胞生物学:血管が骨の修復に影響を及ぼす
生理学:健康な老化を妨げるもの
微生物学:マウスにおいて明らかにされた微生物代謝物
構造生物学:アゴニストを内蔵するオーファン受容体