Nature ハイライト
生態学:島嶼の鳥類で裏付けられた島嶼生物地理学の理論
Nature 579, 7797
MacArthurとWilsonは1963年、定着、種分化、絶滅の種の多様性の蓄積への寄与は生息地の面積と隔離度に依存する、とする島嶼生物地理学の理論を提唱した。今回L Valenteたちは、島嶼の鳥類における、この理論の全球規模での検証について報告している。彼らは、世界各地の41の海洋群島の陸生鳥類相に基づいて、島嶼鳥類の定着および種分化の時期に関する全球的な分子系統学的データセットを構築した。そして、定着、種分化、絶滅の島嶼特異的な速度の島の面積および隔離度への感度を推定する動的モデルを開発することで、定着が隔離度の増大に伴って減速し、絶滅が面積の増大に伴って減速し、種分化が面積および隔離度の増大に伴って加速することを見いだした。これらの結果は、島嶼生物地理学理論の重要な予測を裏付けている。
2020年3月5日号の Nature ハイライト
物性物理学:モアレ格子における相関トポロジカル相
人工知能:超高速マシンビジョン
地球科学:プレート内火山活動の深部の濡れた起源
生態学:島嶼の鳥類で裏付けられた島嶼生物地理学の理論
生体力学:ヒトの歩き方
細胞生物学:血管が骨の修復に影響を及ぼす
生理学:健康な老化を妨げるもの
微生物学:マウスにおいて明らかにされた微生物代謝物
構造生物学:アゴニストを内蔵するオーファン受容体