Nature ハイライト
構造生物学:分枝アミノ酸製造装置
Nature 586, 7828
バリンのような分枝アミノ酸(BCAA)は、植物と微生物で重要な代謝経路を構成している。従って、その生合成を担う酵素は、除草剤や抗菌薬の開発の望ましい標的となる。BCAA合成の第1段階を担う酵素が、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)である。今回L Guddatたちは、酵母と植物のAHASの構造を詳しく調べ、この酵素が十字架の形であることを見いだしている。この高次構造は、分析した界全てにわたって保存されていた。これらの構造から、この酵素が触媒反応を行う仕組みと、産物の生成が負のフィードバック阻害として働く仕組みが明らかになった。
2020年10月8日号の Nature ハイライト
天文学:若い原始星円盤における環状構造
物性物理学:量子力学的起源のインダクタンス
化学:過渡種との反応
生物地球化学:一酸化二窒素の収支:人為起源の排出の増加
人間行動:人々を不平等にさらすと富裕層への課税に対する支持が高まる
分子生物学:霊長類の介在ニューロンレパートリーに見られる新機軸
神経科学:新しい信号は視床下部で経路が決まる
神経発生:母体の微生物相は子の神経発生に影響を与える
がん:がんにおけるマイクロサテライト不安定性の巻き戻し
がん:内皮細胞はSLIT2–ROBOシグナル伝達を介して転移を促進する
構造生物学:構造から見たサリチル酸認識機構
構造生物学:分枝アミノ酸製造装置