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食餌:水産食品の可能性を探る

Nature 598, 7880

C Goldenたちは今回、3753タクソンの水産食品の多量栄養素・微量栄養素組成プロファイルからなる世界的なデータベースを作成し、栄養に富む動物由来食品の上位7カテゴリーが、外洋性魚類や二枚貝類、サケ類などの水産食品であることを示している。彼らは、この栄養組成データと、水産・陸産食品をまとめた食料システムモデルを用いて、2030年までに水産動物由来食品が栄養摂取に果たし得る寄与を調べた。基準シナリオと水産食品高生産シナリオの比較から、高生産シナリオでは、評価した栄養素の大半で摂取不足の緩和につながることが明らかになった。このシナリオではまた、食品栄養不安を特徴とする一部の地域(サハラ以南のアフリカおよび東南アジアなど)において、評価した全ての栄養素の摂取が増加した。さらに、水産食品の生産および消費の増加は、男性よりも女性で摂取を不均衡に改善することも分かった。

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