Nature ハイライト
食餌:水産食品の可能性を探る
Nature 598, 7880
C Goldenたちは今回、3753タクソンの水産食品の多量栄養素・微量栄養素組成プロファイルからなる世界的なデータベースを作成し、栄養に富む動物由来食品の上位7カテゴリーが、外洋性魚類や二枚貝類、サケ類などの水産食品であることを示している。彼らは、この栄養組成データと、水産・陸産食品をまとめた食料システムモデルを用いて、2030年までに水産動物由来食品が栄養摂取に果たし得る寄与を調べた。基準シナリオと水産食品高生産シナリオの比較から、高生産シナリオでは、評価した栄養素の大半で摂取不足の緩和につながることが明らかになった。このシナリオではまた、食品栄養不安を特徴とする一部の地域(サハラ以南のアフリカおよび東南アジアなど)において、評価した全ての栄養素の摂取が増加した。さらに、水産食品の生産および消費の増加は、男性よりも女性で摂取を不均衡に改善することも分かった。
2021年10月14日号の Nature ハイライト
天文学:白色矮星の周囲を軌道運動する木星型惑星
惑星科学:海洋は原始地球では形成されたが、原始金星では形成されなかった
化学:多孔性結晶の圧搾
エネルギー科学:光触媒を用いる100 m2スケールの安全な水素製造
気候科学:予測される将来のエネルギー支出の気候変動による減少
食餌:水産食品の可能性を探る
神経科学:海馬回路も強化学習にドーパミン信号系を使っている
コロナウイルス:2020年の米国におけるCOVID-19の疾病負荷の定量化
免疫学:C型レクチンはSARS-CoV-2の付着受容体である
老化:時間制限摂餌の仕組み