Nature ハイライト
化学:多孔性結晶の圧搾
Nature 598, 7880
分子機械の分野で研究されているように、機械的に連結された分子は特異な特性をもたらす。今回、佐藤弘志(東京大学ほか)たちは、機械的に連結されたカテナン骨格を持つ、ゴム状の金属有機結晶を報告している。溶媒を用いてカテナン骨格のH結合固定を調節することによって、この結晶は、機械的に剛直な振る舞いや弾性的な振る舞いをするようになる。従って、そうした機械的に連結された骨格を持つ多孔性結晶を圧搾することによって、ゲスト分子を容易に取り込んだり放出したりできるようになる可能性がある。
2021年10月14日号の Nature ハイライト
天文学:白色矮星の周囲を軌道運動する木星型惑星
惑星科学:海洋は原始地球では形成されたが、原始金星では形成されなかった
化学:多孔性結晶の圧搾
エネルギー科学:光触媒を用いる100 m2スケールの安全な水素製造
気候科学:予測される将来のエネルギー支出の気候変動による減少
食餌:水産食品の可能性を探る
神経科学:海馬回路も強化学習にドーパミン信号系を使っている
コロナウイルス:2020年の米国におけるCOVID-19の疾病負荷の定量化
免疫学:C型レクチンはSARS-CoV-2の付着受容体である
老化:時間制限摂餌の仕組み