Nature ハイライト
量子物理学:量子物理学における複素数の役割
Nature 600, 7890
量子力学の標準的な定式化は複素数に依存しており、複素数には虚数部が含まれる。複素数によって電磁気学の計算が容易になるのと同様に、こうした定式化が数学上の便宜的な形式と見なすことができるのかどうかは分かっていなかった。今回M Renouたちは、ベルの不等式と同様な不等式を導いており、これによって標準的な量子物理学の予測と、複素数を全く使わずに構築された量子物理学の予測を実験によって識別できるようになった。今回の結果は、こうした違いが顕著になるのは、マルチパーティシナリオにおいてのみであることを示唆している。
2021年12月23日号の Nature ハイライト
量子物理学:量子物理学における複素数の役割
原子物理学:原子同士の相互作用の仕方を再考する
フォトニクス:集積フォトニクスを用いた自由電子の波動関数の整形
材料科学:孤立しても「デッド」にならない
遺伝学:多様な祖先系集団の160万人以上における血中脂質レベルに関連する遺伝的座位
細胞生物学:硬さの勾配
社会学:調査は量より質
医学研究:腸のマイクロバイオームによって禁煙と体重増加が結び付けられた
細胞生物学:新規ホルモンFABP4は代謝性疾患において脂肪と膵臓のクロストークを仲介する
医学研究:胃がんに対する免疫療法の併用
分子生物学:複製終了した複合体の除去