Nature ハイライト
Cover Story:改良された酵素:ビアリール化合物の効率の良い合成法が生体触媒を操作して得られた
Nature 603, 7899
2つの芳香環がつながったビアリール化合物は、化学、医薬、材料科学の分野でよく見られる。個々の分子成分を結合してこうした化合物を形成することは、難題になることがある。今回A Narayanたちは、炭素–水素(C–H)結合を通して必要な構成要素の結合を助ける生体触媒(酵素)の設計と操作について報告している。操作された形態のシトクロムP450酵素を触媒として用いた結果、収率の低い非選択的反応を、C–H結合の結合先と生成物の立体化学を制御してフェノールを効率よく結合しビアリール化合物を形成する反応に変えることが可能になった。
2022年3月3日号の Nature ハイライト
物性物理学:磁性トポロジカル物質
加速器物理学:プラズマ粒子加速器の進展
物性物理学:シリコン上に形成されたトポロジカルナノドメイン
材料科学:炭素同位体の拡散の画像化
エネルギー科学:全ペロブスカイトタンデム太陽電池で新記録
地球科学:冥王代の水和した不均質なマントル
生物地球化学:春の奔流
社会科学:温暖化を抑える要因
神経科学:広域の機構による特異的なニューロン配線の調節
神経変性疾患:FTD/ALS関連バリアントとTDP-43の結び付き
微生物学:肺の微生物相と脳の自己免疫の結び付き
免疫学:重症COVID-19の炎症病態にはcGAS–STING経路が関与する
自己免疫疾患:多発性硬化症の一卵性双生児不一致例研究
細胞生物学:低用量メトホルミンの作用機構
がん:複数のがんに効く薬剤の組み合わせを探す
ウイルス学:構造から判明したラッサウイルスの受容体認識機構
構造生物学:NALCNチャネロソーム複合体の構造と機能