Nature ハイライト
微生物学:肺の微生物相と脳の自己免疫の結び付き
Nature 603, 7899
肺の障害(喫煙や感染症など)は多発性硬化症(MS)のリスク因子だが、肺でのこれらの影響と脳の自己免疫の間のつながりは不明である。A Flügelたちは今回、ラットで、肺の微生物相のディスバイオーシスが脳内の免疫反応性に影響を及ぼすことを示している。リポ多糖(LPS)を産生するバクテロイデス門細菌を肺で回復させると、気管支肺胞洗浄液(BALF)中のLPSの増加と、脳のミクログリアの保護的なI型インターフェロンシグネチャーの増加につながることが分かった。この結果は、特定の細菌タクソンは保護的だが、肺の微生物相組成内の不均衡は自己免疫に関与することを示唆している。
2022年3月3日号の Nature ハイライト
物性物理学:磁性トポロジカル物質
加速器物理学:プラズマ粒子加速器の進展
物性物理学:シリコン上に形成されたトポロジカルナノドメイン
材料科学:炭素同位体の拡散の画像化
エネルギー科学:全ペロブスカイトタンデム太陽電池で新記録
地球科学:冥王代の水和した不均質なマントル
生物地球化学:春の奔流
社会科学:温暖化を抑える要因
神経科学:広域の機構による特異的なニューロン配線の調節
神経変性疾患:FTD/ALS関連バリアントとTDP-43の結び付き
微生物学:肺の微生物相と脳の自己免疫の結び付き
免疫学:重症COVID-19の炎症病態にはcGAS–STING経路が関与する
自己免疫疾患:多発性硬化症の一卵性双生児不一致例研究
細胞生物学:低用量メトホルミンの作用機構
がん:複数のがんに効く薬剤の組み合わせを探す
ウイルス学:構造から判明したラッサウイルスの受容体認識機構
構造生物学:NALCNチャネロソーム複合体の構造と機能