Nature ハイライト
構造生物学:赤痢菌がガスダーミンを無力化する仕組み
Nature 616, 7957
ガスダーミン(GSDM)はポア形成タンパク質である。ガスダーミンB(GSDMB)は、細菌の感染時に細菌膜を選択的に標的とし、そのポア形成活性を介して、直接的な殺菌作用を示すことが分かっている。しかし、赤痢菌(Shigella)は、エフェクタータンパク質IpaH7.8を分泌することで、この過程を回避している。今回、赤痢菌のIpaH7.8がGSDMBを標的とする際の構造基盤が報告され、GSDMBの選択的スプライシングがそのポア形成活性を調節する仕組みが明らかになった。
2023年4月20日号の Nature ハイライト
物性物理学:二次元の重い電子系におけるの量子井戸状態
電子デバイス:スケーリング限界を超えるInSe系トランジスター
化学:疎水性ポケットを持つ触媒によるキャッチ・アンド・リリース
無機化学:ランタノイドとアメリシウムを分離する
化学工学:プラスチック廃棄物の熱分解の制御によるモノマーの生成
進化学:エイの巨大な胸鰭の起源
がん:EBVとゲノム不安定性の関連
神経科学:扁桃体が報酬学習を進める仕組み
化学生物学:クロマチンインタラクトームの変化を追跡する新手法
生化学:タンパク質とペプチド間の配列特異的な結合を計算で設計する
構造生物学:赤痢菌がガスダーミンを無力化する仕組み
構造生物学:GSDMBが形成するポアの構造とポア形成活性の調節機構