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Nature ハイライト

物理：「安定性の島」に住む元素種族

Nature 442, 7105

原子核の安定性は、原子核中の陽子に働く強い引力である核力と、斥力である静電力との間の主導権争いの結果によって決まる。100個の陽子とおよそ150個を超える数の中性子が1つの核の中に集合していると、普通は斥力の方が勝って原子核は分裂してしまう。しかし、陽子と中性子の数がある特定の「魔法数」である場合、斥力に打ち勝って原子核は安定になる。特に、アクチニドより大きな原子番号のところには「安定性の島」があり、そこには長寿命、あるいは安定とすら言える超重元素が存在すると予測されているが、島の正確な境界は知られていない。しかし、この島の場所を決める手がかりは実験から得られる。分光学的測定により、ノーベリウムの同位体254Noには3つの励起構造があり、そのうち2つは準安定であることが明らかになった。この発見は、超重元素の核モデルを制約するのに役立ち、次の魔法数を探すためのデータを与えてくれる。

2006年8月24日号の Nature ハイライト

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