Nature ハイライト

生態:裏庭の鳥がバタバタと

Nature 447, 7145

北アメリカでごく普通にみられる鳥類の一部のアオカケス、コマツグミ、ルリツグミ、イエミソサザイなどの数は、ウエストナイルウイルスの感染が原因で過去30年間に大幅に減少した。アメリカで最初に大流行が報告されたのは、1999年のニューヨーク市であり、恐らくウイルスに感染した鳥あるいは蚊が移入したためであると考えられている。繁殖期の鳥類個体群に関する新たな研究により、個体数の減少は予想よりもずっと大きく、生態系全体の安定性への影響について懸念を生じさせるに十分なほどだとわかった。この研究により、1つの侵入病原体が在来の野生生物に広く破壊的な影響を与えうることが実証され、野生生物の売買が危険をはらんでいることが明白となった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度