Nature ハイライト

物理:「ありえない」プラズモン

Nature 448, 7149

金属表面では、表面プラズモンのような電子の集団励起が可能で、こうした励起は顕微鏡法からフォトニクスに至る広範な分野で応用できる。今回、新しい種類のプラズモンが観測された。これは今まで金属表面ではありえないとされていたもので、通常のものよりエネルギーがかなり低く、そのため金属表面下に内在するバルク電子によって破壊されてしまうと考えられていた。しかし、この新しいプラズモンは音響型(線形)の分散関係を示し、バルクの電子連続帯と共存できる電子構造をもっている。多数の金属表面に存在するとみられるこの音響プラズモンは、ナノ光学やフォトニクスの応用で特に重要となるだろう。

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