Nature ハイライト 物理:「ありえない」プラズモン 2007年7月5日 Nature 448, 7149 金属表面では、表面プラズモンのような電子の集団励起が可能で、こうした励起は顕微鏡法からフォトニクスに至る広範な分野で応用できる。今回、新しい種類のプラズモンが観測された。これは今まで金属表面ではありえないとされていたもので、通常のものよりエネルギーがかなり低く、そのため金属表面下に内在するバルク電子によって破壊されてしまうと考えられていた。しかし、この新しいプラズモンは音響型(線形)の分散関係を示し、バルクの電子連続帯と共存できる電子構造をもっている。多数の金属表面に存在するとみられるこの音響プラズモンは、ナノ光学やフォトニクスの応用で特に重要となるだろう。 2007年7月5日号の Nature ハイライト 医学:siRNAを治療に用いるために 宇宙:カッシーニ探査機が見た土星の衛星ヒペリオン 物理:「ありえない」プラズモン 宇宙:火星のもうひとつの過去 遺伝:pale tremor遺伝子の発見 進化:まねするだけでOK 目次へ戻る