Nature ハイライト 物理:フォノンなんて要らない 2007年12月20日 Nature 450, 7173 「古典的な」形の超伝導は、ノーベル賞を獲得した1950年代のBCS(Bardeen-Cooper-Schrieffer)理論により、フォノン交換を介して相互作用する電子ペアの超流動として、最終的に説明された。いったん決着がつくと、今度はフォノンによって実現する変形可能な格子は超伝導にとって不可欠なのかどうかという疑問が浮上してきた。フォノンが不可欠ではないことは、その後に「非従来型」超伝導体が次々と発見されてわかってきた。今週号のReview Articleで、P Monthoux、D Pines、およびG Lonzarichは、フォノンを必要としない超伝導の解釈の強力な枠組みとして出現した磁気相互作用模型について改めて解説している。 2007年12月20日号の Nature ハイライト 進化:花のたどった道のり 物理:フォノンなんて要らない 進化:クジラ類の祖先 医学:血中の癌細胞を効率よく検出 宇宙:お月さん、いくつ? 工学:目の細かい周波数コム 古気候:温暖化が先か、炭素注入が先か 細胞:Nanogの機能を見直す 生理:試行錯誤で技を磨く 神経:外部刺激に敏感なシナプス 目次へ戻る