Nature ハイライト 免疫:翻訳段階での制御 2008年3月20日 Nature 452, 7185 インターフェロンを介した遺伝子発現の転写制御は、自然免疫応答の活性化で大きな役割を果たしているが、翻訳制御、つまりmRNAがタンパク質に変換される段階での制御の役割についてはほとんど知られていない。Colinaたちは、翻訳リプレッサー4E-BP1および4E-BP2を欠損するマウスでは、さまざまなウイルス投与に応答してI型インターフェロンを誘導する閾値が低くなっており、ウイルスの複製が大幅に低下することを明らかにしている。これらの4E-BPリプレッサーは、インターフェロン産生の主要な調節因子であるIRF7タンパク質を合成することで機能しているらしい。4E-BP1や4E-BP2を薬剤の標的とすれば、ウイルス感染に対して自然免疫を増強できるようになるかもしれない。 2008年3月20日号の Nature ハイライト 宇宙:「ホットジュピター」に見つかったメタン 行動:勝ち組は寛容 生理:素早く動き出す春 免疫:翻訳段階での制御 物理:反物質がなくなった理由 宇宙:内部太陽系の組成 生態:ノイズを読み取れ 脳:心を読む 目次へ戻る