1. Nature Japan
  2. Nature
  3. ハイライト
  4. さあ、雑音を探ろう
Nature ハイライト

物理：さあ、雑音を探ろう

Nature 431, 7004

電子デバイスは時々「雑音」、すなわち、きれいな信号に干渉する電流のランダムなゆらぎに苦しめられることがある。しかし今回、原子の磁気的性質に関する大量の情報が原子自身の量子雑音内部に隠れていることが見出された。 S A Crookerたちは、光ビームがルビジウム原子やカリウム原子の希薄な気体中を通過するとき、その偏光の向きがどのように変わるか観察した。各原子の最も外側の部分はスピンする電子1個を持ち、この電子はそのスピンの方向をランダムに変えるため、光の偏光が変化する。この変化を測定したところ、意外にもその原子の磁気構造に関する情報が得られた。 S KosとP Littlewoodは、「Crookerたちはある一般的な原理を具体的に示す明瞭な例を示した。これは化学センサーなどに利用できるかもしれない」とNews and Viewsで述べている。

2004年9月2日号の Nature ハイライト

目次へ戻る

COVID-19特別翻訳記事
advertisement
プライバシーマーク制度