Nature ハイライト

細胞:遺伝子内のメチル化

Nature 466, 7303

DNAのメチル化は、遺伝子発現への作用を通して、細胞固有の性質の維持に重要な役割を果たしている。5′プロモーターのメチル化は遺伝子発現を抑制することが知られているが、遺伝子内DNAメチル化(遺伝子の本体内部に生じたメチル化)の役割はそれほど詳しく研究されておらず、いまだに結論が出ていない。ヒト脳のDNAメチル化地図が、次世代シーケンシング法を使って、これまでにないほどの被覆度で作製された。この地図を脳組織のヒストンメチル化を調べるChIP-seq法と組み合わせ、マウスとヒトでの遺伝子発現を調べることにより、遺伝子内メチル化が遺伝子本体の内部にある組織特異的プロモーターの調節に重要な役割を果たしていること、5′プロモーターで果たす役割が小さいことが明らかになった。

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