Nature ハイライト
進化:環形動物の進化史がまとまる
Nature 471, 7336
環形動物は、規模および多様性が最大級の動物門の1つであり、土壌中から海洋底まで至るところで見られる。その進化的な類縁関係はまだよく解明されておらず、環形動物の進化史の再構成が望まれている。そのため、Struckたちは今回、環形動物の34分類群について、新たな系統ゲノミクス解析を行った。明らかになった注目すべき点の1つは、環形動物の大半が定在類と遊在類に二分されたことである。環形動物は、それぞれ定着性および活動性の生活様式に特化した2つの大きな分類群もしくは分岐群として発達したとする、150年前に出されて以来忘れられていた仮説が、今回の解析結果によって復活することになる。
2011年3月3日号の Nature ハイライト
生態:大量絶滅はもう始まっている?
細胞:iPS細胞に見られた遺伝学的異常
細胞:DNA損傷修復反応へオートファジーを組み込む
宇宙:静かなる太陽
物理:ボソンのスピン–軌道結合
気候:南極の雪の量は局地的に決定される
進化:環形動物の進化史がまとまる
がん:FBW7はアポトーシスを介して作用する