Nature ハイライト
宇宙:宇宙の再イオン化を見直す
Nature 468, 7325
新世代の電波望遠鏡によって、初期宇宙からの赤方偏移した中性水素の21 cm線が観測可能になりつつあり、銀河間ガスが再イオン化された時期を調べる機会が得られそうだ。もし再イオン化が突然起こった過程であったなら、全天スペクトルの一様な前景に対して特徴的な痕跡が見えるはずである。J BowmanとA Rogersは、西オーストラリア州のマーチソン電波天文台にある、簡単なダイポールアンテナを取り付けたEDGES広帯域分光計を使って、100〜200 MHzの全天平均スペクトルを得た。そして、銀河や地球に由来する電波源の干渉をモデル化し引き算して、21 cmのシグナルを再生し、再イオン化の歴史について制約を与え、最も急速な遷移が起きた可能性を排除した。
2010年12月9日号の Nature ハイライト
構造生物学:ラッサ熱ウイルス核タンパク質の構造
構造生物学:リボザイムであるRNアーゼPの構造を調べる
生化学:本当に重要なシステインを見つけ出す
宇宙:宇宙の再イオン化を見直す
物理:原子の運動を観察する
地球:地球のコアで上昇中の軽元素
生理:小刺激に対する細菌の反応
細胞:自前の血管を作り出す腫瘍細胞
細胞:リン脂質のスクランブル