Nature ハイライト

地球:火星の対流は単純にできている

Nature 472, 7343

火星探査機マーズ・オデッセイに搭載されたガンマ線分光計により、火星の火成活動の進化を調べる機会が得られた。さまざまな年代の主要な火山地域12か所から得られた地球化学的データの分析結果から組成の明瞭な変化傾向が明らかになったが、これは火星マントルの融解程度の変化と一致している。マントルの温位が時間と共に減少するのに伴って、リソスフェアが厚くなっている。この研究は、地球で広く見られる複雑な状況とは対照的に、火星の熱史はマントル対流の単純なモデルと一致することを示唆している。

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