Nature ハイライト
宇宙:超新星は標準光源であり続ける
Nature 466, 7302
I型超新星が宇宙の「標準光源」となっている現状は、これらの超新星が互いに非常に似ていて、一様な天体種を形成しているという仮定によっている。しかし最近、Ia型超新星に観測結果の違いが見つかり始めた。前田啓一(東京大学)たちは、最近の理論データと観測データを考慮して新しいモデルを提案し、観測されたスペクトルの多様性が、理論的に提案された非対称な爆発をまちまちな方向から見ている結果生じたものだとしている。このように考えれば、標準光源としてIa型超新星を使い続けていくうえで、スペクトルの進化の多様性はもはや心配の種にはならない。
2010年7月1日号の Nature ハイライト
気候:氷期サイクルを追跡する
物理:LCLSの最初の大当たり
生理:心筋細胞の若返りと心肥大
遺伝:細菌細胞の空間的組織化
宇宙:超新星は標準光源であり続ける
物理:トンネル電子のパンチ力
進化:シャチと同じような殺し屋だったマッコウクジラ類
生態:種のバランスを保つ有機農業
免疫:円形脱毛症の遺伝学
生理:雄の涙に誘われて