Nature ハイライト
宇宙:ブラックホールから誕生した相対論的ジェット
Nature 476, 7361
今週号では2つの研究グループが、X線源であるSwift J164449.3+573451の観測について報告している。このX線源は、2011年3月28日にガンマ線バースト観測衛星SwiftのBurst Alert Telescopeにより発見された。Burrowsたちは、この線源のX線バンドの明るさが1990年以降1万倍以上に増加し、2010年初頭に比べても100倍以上に明るくなっていることを報告しており、超大質量ブラックホールからの相対論的ジェット活動の開始が観測されているのだろうと結論している。Zaudererたちは、この線源に関連した電波トランジェントを観測し、その進化の最初の1か月間に、センチメートルからミリメートルまでの波長域で広範囲な監視を行って同様の結論を出しており、ブラックホールの質量を太陽質量の100万倍程度と見積もっている。
2011年8月25日号の Nature ハイライト
発生:指先の再生には幹細胞が必要
構造生物学:重要な呼吸鎖タンパク質
宇宙:ブラックホールから誕生した相対論的ジェット
大気:CERNで調べるエアロゾル核形成
地球:ハワイ・プリュームの若い生成源
進化:哺乳類における初期の分岐の年代
医学:デング熱対策にボルバキアを使う
脳:ニューロン新生の抑制とうつ病との関係
生理:ピルビン酸輸送体はBASS2である