Nature ハイライト

脳:ニューロン新生の抑制とうつ病との関係

Nature 476, 7361

海馬はストレスホルモン受容体を密に持つ脳領域で、そこでのニューロン新生の減少が不安障害やうつ病の発症に関係すると考えられているが、そのことを直接示す証拠はこれまでなかった。今回Snyderたちは、マウス成体のニューロン新生を特異的に阻害すると、内分泌や行動のストレス応答に障害が生じ、さまざまなうつ病関連行動が増えることを示した。これらのデータは、成体で新生する海馬ニューロンがストレス応答の調節に関係していることを示しており、うつ症状と直接結びついていることを初めて確証したものである。

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