Nature ハイライト

発生:指先の再生には幹細胞が必要

Nature 476, 7361

マウスの新生仔および成体は、遠位指節間関節で切断された前肢や後肢の指先を再生させることができるが、成体マウスで再生する組織の起源となる細胞の正体は不明である。今回Rinkevichたちは、in vivoでの遺伝学的細胞運命マッピング技術を用いて、マウスの末節骨の再生にはさまざまな組織特異的幹細胞が寄与していることを示した。この知見と、ニワトリやサンショウウオの四肢再生モデルの研究結果から、進化的に保存されている四肢再生の仕方は、多能性細胞状態への脱分化ではなく、組織幹細胞の細胞系譜の制約だと考えられる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度