Nature ハイライト

化学:意外に強い長い炭素–炭素結合

Nature 477, 7364

非常に長い炭素–炭素(C–C)結合を含む炭化水素であるアルカンの合成で、今までで最長のものが作られたことが報告されている。一般的に、長いC–C結合は短いC–C結合より弱いが、今回合成された新しいアルカンは、予想外に安定であり、200 °C以上にならないと分解しない。量子力学計算から、意外にもこれらの化合物は長いC–C結合の両端にあるかさばる基の引力相互作用によって安定化されていることが示されている。このような化合物に見られる安定化相互作用は、引力分散相互作用を利用した新材料開発に役立つかもしれない。

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