Nature ハイライト

進化:自信過剰はそれなりに理由がある?

Nature 477, 7364

過剰な自信は、進化生物学、経済学、および政治科学における大きな謎である。なぜなら、自信過剰は誤りや政策の失敗といった手痛い結果をもたらすにもかかわらず、ヒトの判断や意思決定に広く見られる傾向であり続けているからだ。ヒト以外の動物でも、争い行動に際した事例では自信過剰になりがちなようだ。D JohnsonとJ Fowlerは、ゲーム理論を使って自信過剰が有利となる状況をモデル化し、そうした状況がパラメーター空間の大きな部分を占めることを見いだした。また、資源の利用可能性の増大とともに自信過剰が強まり、争いが増える傾向があることも明らかになった。戦利品の価値が競争のコストを十分上回ってさえいれば、運は勇者に味方するようである。

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