Nature ハイライト

発生:Tet3による卵母細胞の再プログラム化

Nature 477, 7366

受精卵中の父方ゲノムは、雌雄の前核が融合する前に、能動的なDNA脱メチル化を受け、同時に5-メチルシトシン(5mC)が酸化されて5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)になる。今回Guたちは、ジオキシゲナーゼTet3の触媒活性が失われる条件的ノックアウトマウスを作製した。Tet3欠損受精卵では、父方ゲノムでの5mCから5hmCへの変換が起こらず、5mCの量が変わらないままだった。さらに、父親由来のOct4Nanog遺伝子の脱メチル化も妨げられていた。したがって、Tet3を介した5mCの酸化は、受精卵中の父方ゲノムにおける脱メチル化と遺伝子活性化に寄与している。

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