Nature ハイライト

気候:二酸化炭素と温度の関連

Nature 449, 7159

地球温暖化に対して懐疑的な人々は、地質学的年代の遠い過去において、高い大気中CO2濃度が常に地球温暖化と関連していたかどうかについて地質学者の意見が一致しないことにすばやく飛びつき、あげつらった。しかし、新しい研究によって、大気中のCO2濃度と地球の表面温度はいつも密接に結びついてきたという一般的な見方に、さらなる裏付けが加わった。「炭酸塩凝集同位体(carbonate clumped isotope)」を古水温計として使った古生代の海面水温の解析から、大気中のCO2濃度が現代よりも高かった時期には、地球の温度は著しく高く、大気中CO2濃度が現在とほぼ同じくらいだったときは、地球の温度が現在と同じ程度であったことが示されたのである。

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