Nature ハイライト
Cover Story:失われた世界:ニューヨーク州の太古の化石森林で見られた生態学的複雑性
Nature 483, 7387
1920年代にニューヨーク州立博物館の斬新な展示として有名になったGoldringの「世界で最古の化石林」は、ギルボア・ダムとダム湖(米国ニューヨーク州スカハリー郡)のための採石場で採石作業の際に発見された。古生物学者のWinifred Goldringは、原位置にあるEospermatopterisの根株の科学的記述と図解を企て、その意味を推測した。Goldringの原著論文は、森林生態系の出現についての考え方に、全地球的な動態および絶滅に果たしたと考えられる役割を含め、影響を及ぼし続けている。採石場は埋め戻され、90年間にわたって立入禁止となっていた。だが、2010年にSteinたちが元の古代林の土壌面の場所を明らかにし、その一部について地図を製作した。樹木は1種類だけではなく、3種類が見つかり、意外なほど多様な形態の植物の間に存在した間隔、また生物的相互作用についての証拠が発見された。この知見は、こうした初期の森林のもっと断片化している化石証拠の解釈に大きな影響を与えると考えられる。表紙は、Victor Leshykによる復元図である。( Letter p.78; News & Views p.41)
2012年3月1日号の Nature ハイライト
脳:視覚情報処理の積み上げ
宇宙:地球の照り返しを使って太陽系外惑星を調べる
化学:1つのC–H結合だけを変換する
地球:大陸衝突が減速する仕組み
進化:Y染色体の運命
認知:記憶回路を再配線
生理:生物時計が心臓に影響を与える仕組み
細胞:結腸がん治療の新しい選択肢
構造生物学:カルシウムチャネルの制御