Nature ハイライト

医学:心不全とミトコンドリアDNAの関連

Nature 485, 7397

炎症は心不全の発症機序に関与しているが、こうした炎症が何によって始まるのかは解明されていなかった。今回マウスモデルで、心不全の発症機序にかかわっている炎症経路の1つが突き止められた。外的ストレスによって損傷を受けたミトコンドリアは、普通はオートファジーによって分解される。このようにして心臓細胞中に放出されたミトコンドリアDNAが、Toll様受容体(TLR)9を介する炎症応答を引き起こすことがあり、これが心臓の構造や機能の異常につながって死亡率を上昇させることが明らかにされた。

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