B KellerとB Schoeneは、大陸火成岩から得られた約70,000個の試料の地球化学的データベースで統計的標本抽出法を使い、地球史全体にわたる長期的な地球化学的進化の記録を作製した。地球の永続的な冷却に起因して予想される緩やかな地球化学的進化に加えて、約25億年前に広範にわたる地球化学的不連続が起きていたことがわかった。この不連続は、マントルの玄武岩メルトの割合と地殻深部の溶融と分別の指標が劇的に減少したことを示唆している。この分析により明らかになった始生代から原生代への地球化学的遷移は、始生代末期の急激な大気の酸素化と同時に起こっており、地球深部の地球化学的過程と大気の酸素濃度上昇との間に時間的関連があることを示している。