Nature ハイライト

再生医学:マウスでの心臓組織の再生

Nature 485, 7400

3つの転写因子を組み合わせることで、心臓繊維芽細胞を直接、心筋細胞様の細胞へと再プログラム化することができ、これらの細胞は拍動することが、in vitroですでに明らかになっている。今回D Srivastavaたちは、この手法をin vivoで実証している。レトロウイルスを使って、これらの転写因子の遺伝子を成体マウスの心臓へ直接導入すると、非心筋細胞が誘導心筋細胞へ転換され、心臓の機能は改善し、損傷組織の範囲が縮小した。心臓繊維芽細胞を活性化する多機能ペプチドであるチモシンβ4を、心臓再プログラム化因子群とともに加えると、瘢痕域がさらに縮小し、心機能も一層改善された。

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