Nature ハイライト

化学:プロスタグランジンの新合成法

Nature 489, 7415

プロスタグランジンは、ホルモンに似た化学伝達物質であり、血液循環、消化、生殖など、さまざまな生理活性を調節している。プロスタグランジンは、生物活性と複雑な分子構造を持つため、多くの合成有機化学者にとって40年以上も研究対象となってきた。今回、最も複雑なプロスタグランジンPGFの簡便合成が報告されている。この化合物が容易に手に入ることによって、既存のプロスタグランジン系薬品が安価になるばかりでなく、普遍的な五員環モチーフ周辺の化学空間の研究が急速に進むであろう。

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