Nature ハイライト
構造生物学:ペプチドアゴニストが結合したGPCRの構造決定
Nature 490, 7421
ニューロテンシンは、神経伝達物質や消化ホルモン、また心拍出量や血圧の調節因子として働く短いペプチドである。今回、ラットのニューロテンシン受容体に結合したニューロテンシンのC末端部分のX線結晶構造が解かれた。これは、Gタンパク質共役受容体(GPCR)クラスAのβグループのメンバーについては最初の構造であり、ペプチドアゴニストを結合したGPCRの初めて明らかにされた構造である。この構造により、神経障害やがん、肥満の治療に使える非ペプチド性薬剤の開発が促進されるだろう。