気候：東アフリカの干ばつを起こす要因

東アフリカで近年惨事をもたらしている干ばつは、持続的な10年スケールの春の降水の減少に重なったこともあって深刻だった。この地域における水文気候の変化をもたらし、食糧の安全に関与する機構を解明しようとする試みは、計測器による記録期間が短いため満足できるものでなく、数十年の時間スケールでのその影響に関する情報を得ることは困難であった。今回、J Tierneyたちは、過去数千年分の統合した古気候データとモデルシミュレーションの結果を報告し、太平洋ではなく、東インド洋の海水温の変動が東アフリカの降水に長期にわたって支配的な影響を与えていることを示している。インド洋における寒冷な状況が、上昇流とより大きな降水をもたらしやすい局地的な大気循環を形成するのである。

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