Nature ハイライト
免疫:パーキンがマイトファジーとゼノファジーをつなぐ
Nature 501, 7468
ユビキチンリガーゼであるパーキンは、ユビキチン化とマイトファジー(オートファジーの一種で、損傷したミトコンドリアの除去に関わる)に必要とされる。今回、パーキンが自然免疫による防御にも関わっており、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)を含んだファゴソームをユビキチン鎖で標識して、これをゼノファジー(オートファジーの一種で、細胞内の病原細菌を分解処理する過程)へと送り込むことが明らかになった。内在するミトコンドリア(自己)の品質管理と、有害な病原細菌(非自己)の除去の両方に共通する細胞プログラムを、パーキンが調節しているという事実は、ミトコンドリアの進化的起源が内部共生細菌だとされていることを考えると興味深い。
2013年9月25日号の Nature ハイライト
地球:初期地球の大陸ダイナミクス
ゲノミクス:ヒトのトランスクリプトームの高深度解析
免疫:パーキンがマイトファジーとゼノファジーをつなぐ
宇宙:ミリ秒パルサーの交互に入れ替わるエネルギー源
物理:量子磁性のモデル
有機化学:新しいC–H活性化法
生態:温帯海域にも見つかった生物多様性ホットスポット
医学:H7N9ウイルスの伝播
細胞生物学:Waplタンパク質の染色体組織化における役割
遺伝:染色体の維持に中心的な役割を担うTREX2