Nature ハイライト バイオメカニクス:柔らかい生体組織が強くなる 2005年5月12日 Nature 435, 7039 多くの合成ポリマーとことなり、血管、角膜、血餅などの一部の生体組織はひずみを受けると硬くなる。この自然現象によって組織の健全性を脅かすような大きな変形が妨げられ、生体物質は保護される。 今週号にはC Stormたちが、アクチンやコラーゲンなどいくつかの生体物質におけるこのような硬化を説明する理論を報告している。彼らの説によれば、ある程度柔軟な繊維状タンパク質は小さなひずみを加えても必ず硬くなるが、それには特定の構造や固有剛性のような要素は関係しない。今回の成果は、動脈の修復に使われる人工組織のような、新しい生体材料の設計に役立つだろう。 2005年5月12日号の Nature ハイライト 免疫:糖尿病の自己免疫応答の引き金はインスリン 発生:レチノイン酸が胚発生にかかわる経路を結びつける 惑星:再考を迫られる火星の磁場 動物行動:実証されたミツバチの尻振りダンス バイオメカニクス:柔らかい生体組織が強くなる : 目次へ戻る