Nature ハイライト
免疫:腸粘膜の抗炎症性IL-10
Nature 509, 7501
腸上皮細胞(IEC)は粘膜の恒常性に重要であり、物理的障壁として機能し、環境因子に対する粘膜免疫細胞の応答を調節している。今回、脂質抗原の提示に関わる糖タンパク質であるCD1dが、腸上皮内で防御的な粘膜免疫の自己増強的経路を誘導することが示された。この経路は調節性のサイトカインや熱ショックタンパク質によって仲介され、CD1dやIL-10、HSP110などのこの経路に関連する分子のどれが障害されても、制御不能な腸の炎症につながる。こうした知見は炎症性腸疾患や類似の病態と関連があるかもしれない。
2014年5月22日号の Nature ハイライト
神経科学:再発につながるコカイン誘発性脳変化
がん:胸腺の老いたT細胞に取って代わる新しい細胞
宇宙:IIb型超新星に進化するウォルフ・ライエ星
量子物理学:安全な量子暗号の効率をもっとよくする
地球:カリフォルニア中部の隆起を駆動する地下水の枯渇
免疫:腸粘膜の抗炎症性IL-10
生化学:血液脳関門を構築する
構造生物学:好アルカリ性細菌Bacillus halodurans由来YidCの構造