Nature ハイライト

宇宙:世界と世界が衝突する時

Nature 433, 7022

近くにあるがか座β星の最新画像から、この星にある有名な塵の円盤の、これまでになく詳細な構造が明らかになった。この円盤の非対称性は、塵よりもさらに大きな粒子の塊が原因であって、おそらく天体の衝突か微惑星の破壊で生じたようだ。 星を取巻くガスと塵の円盤からは、我々自身の太陽系形成に関する情報が得られる。そして、がか座β星は、地球からわずか60光年の距離にそのような円盤があってよく研究されている。 今回C M Telescoたちは、この星を取巻く高温の塵の分布を測定し、世界最大の望遠鏡のひとつに搭載された新しいカメラを用いて撮影した、この星の中心円盤の熱赤外線画像を公開している。この画像で、南西に伸びる大きく明るい翼状構造にある粒子の塊は、その大きさが円盤の他の部分と違って見えており、これはおそらく惑星程度の大きさの天体同士の最近起こった大規模な衝突の結果であるらしい。 塵の粒子は「急速に消散していくと思われるので、それらの塵が円盤の一部分にまとまっているということは、我々の見ている円盤が歴史上の特別な瞬間にいるということになる」と、A J WeinbergerはNews and Viewsで語っている。

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