Nature ハイライト
がん:転移性膀胱がんに対するMPDL3280Aの有効性
Nature 515, 7528
T Powlesたちは、転移性尿路上皮膀胱がんに対する抗PD-L1抗体MPDL3280Aの第1相臨床試験の結果を報告している。膜貫通タンパク質であるPD-L1(programmed death-ligand 1)は、多くの異なるタイプのがんで発現が上昇しており、その相互作用を標的とする治療法が有望であることが前臨床試験で示されている。今回、MPDL3280Aが、PD-L1陽性の腫瘍浸潤免疫細胞が見られる腫瘍に対して特に有効であることが示された。さらに、PD-L1陰性の患者でも11%がMPDL3280Aに反応し、このことはこの種のがんでのこれまでの反応率と比較すると、重要だと考えられる。
2014年11月27日号の Nature ハイライト
生態学:地下の生物多様性が地上に及ぼす影響
進化学:ゴンドワナテリウム類哺乳類の頭部の新化石
食餌:食生活を変えて窮地を脱する?
発生生物学:体のパターン形成に関わるToll受容体
天文学:ブラックホール質量尺度に対する再較正
宇宙物理学:ヴァンアレン帯電子の階層化
古気候学:2万1000年間のエルニーニョのモデル
がん:転移性膀胱がんに対するMPDL3280Aの有効性
がん:抗PD-L1抗がん治療に対する患者の反応を予測する
がん:PD-1の機能遮断は適応免疫耐性を抑制する
がん:免疫原性を持つ腫瘍変異の予測
がん:腫瘍特異的変異抗原を標的にする